スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

パリ・邦画事情 

名前と出身地を尋ねられたので答えると「僕がこの前観た映画の通りじゃないか!」、と目を輝かせたフランス人がいた。1982年のカンヌ国際映画際に出品された高林陽一監督の『雪華葬刺し(せっかとむらいざし)』は京都を舞台とし、茜(あかね)という女性、彼女の恋人、天才刺青師とその弟子の複雑で奇妙な人間関係を描いた物語である。

0206_ozu(2).jpg
小津安二郎や黒澤明などの作品名がすらすら出てくるシネフィルはパリには少なくない。恵まれた映画環境と商業的でないシネマに対する感性が備わっている場所である。パリ市内だけで大小100以上の映画館があり、1週間に300本あまりのフィルムが上映されている。必然的に新作だけでなく古い映画も沢山あり、輸入物も数多い。

例えば今村昌平の作品ばかりをある期間まとめて上映していたり、北野武の作品が日本に先駆けて観られたりする。『となりのトトロ』は大抵、数箇所の映画館でやっているようだ。

dolls_00.jpeg
これはもちろん邦画だけに限ったことではない。イランや中国やアルゼンチンやセネガルの作品もこの街ではそうして上映されている。しかし邦画を含むアジア映画への興味がここ数年特に著しいのは確かだろう。それにこれは今に始まった事ではないと思うが文化度の高さを自負するフランス人はハリウッド映画に拒否反応を示し、溝口健二の『雨月物語』や大島渚の『愛のコリーダ』について語るのを好むとするのが常のようだ。

アジア映画びいきの友人に進められて日本の映画を観にいった。「白黒の美しい作品で女優の役名があかねに似ている。」という。1965年作の『清作の妻』は増村保造監督と若尾文子コンビで作られた数多い映画のうちの1本である。日露戦争に揺れる日本を舞台に若尾文子が白黒の明かりで一層目映く、モノトーンでしか見えないためか着物の柄や質感に余計目が引かれる。

0206_seisaku(4).jpg0206_seisaku(3).jpg
たしかに彼のいう通り大変美しい作品ではあったが「あかねに似た名前」とはどうも清作の妻、「お兼(おかね)」のことであったらしい。

photos: http://www.allocine.fr
スポンサーサイト

コメント

はじめまして

あかねさん、はじめまして。雪月花と申します。いづつやさんのサイトでこちらを知りました。ここにコメントを残させてください。

パリできもの暮らしなんて、ほんとうにすてきです。代々受け継がれたものを大切につないでいらっしゃるのですね。わたしは、日本の季節感、日本の美しいものをテーマにブログを展開しておりますが、海外で和の暮らしを実践されているあかねさんに出会えてとてもうれしいです。これからも伺わせてください。楽しみにしています。

パリはまだ寒いのでしょうね。五月ごろ欧州へ旅立つ予定なので、いまから楽しみです。季節柄ご自愛ください。

追伸: 本のお話ですが、『国家の品格』(新潮新書)と『鏑木清方随筆集 東京の四季』(岩波文庫)をおすすめしたいです ^^

雪月花さま、
はじめまして。書き込みありがとうございます。私も先ほどいづつやさんのところから雪月花さんのサイトへお邪魔していたんですよ。自分の世界をしっかり持っていらして感心いたします。(それになんて綺麗な白無垢姿!)

今日パリに突然霰が降ったんです。でも少しずつ日が長くなってきているのを感じます。5月6月ごろは一番いい時期ですよ!

私のブログ先輩であるakeさんもちょうど『国家の品格』のことおしゃっていらしたんです。ますます気になる本となりました。

又そちらにも遊びにいかせてください。これからもどうぞよろしくお願いいたします。

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://hannariparis.blog39.fc2.com/tb.php/29-d93480e5

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。